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豆腐百珍を作る・二

熱したごま油に、水を切った豆腐をくずして入れると——バリバリッ!と雷のような音が上がります。その音が、そのまま料理の名前になりました。

お子さんと保護者の方へ。豆腐百珍を作る・二を、いっしょに確かめましょう。

いまのことば

豆腐百珍の雷豆腐とは?

雷豆腐は、ごま油で豆腐を炒めて、しょうゆで味つけする一品。
鍋から上がる音が雷に似ていることから、名がついた。

作ってみよう

  1. 豆腐一丁をキッチンペーパーに包み、皿をのせて15分ほど水切りする(ここが成功の鍵)。
  2. フライパンにごま油を熱する。音が出るのはここ——水気と油がはじけ合う音です。おうちの人と、はねに注意。
  3. 豆腐を手で大きくくずして入れ、あまり触らずに焼きつける。
  4. 水気が飛んだら、しょうゆをまわしかけ、あれば刻みねぎとかつお節。ご飯にのせても美味。

※ 火と包丁を使うときは、必ずおうちの人といっしょに。分量は目安です。味を見ながら調えるのも、料理の学びのうちです。

味の背景

豆腐の水分がごま油の中ではじける音——それを「雷」と聞いた江戸人の耳が、この料理の一番の調味料です。料理の名前に音を使う遊び心は、百珍という本の性格そのものです。

水切りをさぼると音が大きすぎて油がはね、味も水っぽくなります。「なぜ水を切るのか」を音と味の両方で体験できる、理科実験のような一品です。

考えてみよう

  • 問一水切りあり・なしで音はどう変わるか(安全に注意して)比べてみましょう。
  • 問二音・見た目・香り——味以外の要素は、おいしさにどれくらい関係しているでしょう。
  • 問三あなたが新しい料理を発明したら、どんな「音の名前」をつけますか。

作って食べてから考えると、答えは舌の上に見つかります。

豆知識——落語「雷豆腐」の演目名にもなっているこの料理は、江戸の庶民の定番でした。安い豆腐が、油としょうゆで飯の進む一品になる——百珍の知恵は、物価高の今こそ効きます。
原文について
この記事が扱っている『豆腐百珍』は、1782年(天明2年)刊。豆腐だけで100品の料理を集めた本です。
原本(江戸期などの版本)は、早稲田大学図書館 古典籍総合データベース『豆腐百珍』で画像を見られます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。 表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。

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