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二十二

百 人 一 首 ・ 二 十 二 番 文 屋 康 秀

吹くからに 秋の草木の しをるれば
むべ山風を あらしといふらむふくからに あきのくさきの しをるれば
むべやまかぜを あらしといふらむ

いまのことば

吹くとすぐに秋の草木がしおれるから、
なるほど、山から吹く風を「嵐」——「荒らし」と言うのだな。

ことばの景色

この歌の遊びは、漢字の中にあります。「山」と「風」を縦に組み合わせると「嵐」。山風が草木を荒らすから「あらし」——字の形と言葉の意味を、ひとつの歌の中で重ねてみせました。

漢字の分解遊びは、いまのなぞなぞやクイズ番組にも生きています。「木を二つで林、三つで森」の面白さを、千年前の歌人は和歌に仕立てたのです。

理屈っぽい歌、と評されることもあります。でも、言葉のつくりに目を向けるきっかけとしては、百首の中でいちばんの入口です。

考えてみよう

答えはひとつではありません。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。

豆知識——作者の文屋康秀は六歌仙のひとり。小野小町に「いっしょに地方へ行きませんか」と誘った話が残っています。歌人たちの交友も、百人一首の楽しみのひとつです。
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