百人一首・二十二番 文屋康秀
吹くからに 秋の草木の しをるれば
むべ山風を あらしといふらむふくからに あきのくさきの しをるれば
むべやまかぜを あらしといふらむ
むべ山風を あらしといふらむふくからに あきのくさきの しをるれば
むべやまかぜを あらしといふらむ
お子さんと保護者の方へ。百人一首・二十二番 文屋康秀を、いっしょに確かめましょう。
いまのことば
吹くからに秋の草木のしをるればの意味は?
吹くとすぐに秋の草木がしおれるから、
なるほど、山から吹く風を「嵐」——「荒らし」と言うのだな。
なるほど、山から吹く風を「嵐」——「荒らし」と言うのだな。
ことばの景色
この歌の遊びは、漢字の中にあります。「山」と「風」を縦に組み合わせると「嵐」。山風が草木を荒らすから「あらし」——字の形と言葉の意味を、ひとつの歌の中で重ねてみせました。
漢字の分解遊びは、いまのなぞなぞやクイズ番組にも生きています。「木を二つで林、三つで森」の面白さを、千年前の歌人は和歌に仕立てたのです。
理屈っぽい歌、と評されることもあります。でも、言葉のつくりに目を向けるきっかけとしては、百首の中でいちばんの入口です。
考えてみよう
- 問一「山+風=嵐」のように、組み合わせでできた漢字をほかにも探してみましょう。
- 問二だじゃれ・なぞなぞ・回文——「ことばで遊ぶ」文化はなぜ楽しいのでしょう。
- 問三秋の風の名前(野分・木枯らし……)を調べて、違いを言葉にしてみましょう。
答えはひとつではありません。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。
豆知識——作者の文屋康秀は六歌仙のひとり。小野小町に「いっしょに地方へ行きませんか」と誘った話が残っています。歌人たちの交友も、百人一首の楽しみのひとつです。
原文について
この記事が扱っている『小倉百人一首』は、鎌倉時代に藤原定家が選んだとされる和歌集。江戸時代に版本・かるたとして広まりました。
原本(江戸期などの版本)は、国立公文書館 デジタルアーカイブ『百人一首抄』で画像を見られます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。 表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。
この記事が扱っている『小倉百人一首』は、鎌倉時代に藤原定家が選んだとされる和歌集。江戸時代に版本・かるたとして広まりました。
原本(江戸期などの版本)は、国立公文書館 デジタルアーカイブ『百人一首抄』で画像を見られます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。 表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。
