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百人一首・二番 持統天皇

春過ぎて 夏来にけらし 白妙の
衣ほすてふ 天の香具山はるすぎて なつきにけらし しろたへの
ころもほすてふ あまのかぐやま

いまのことば

春過ぎて夏来にけらし白妙のの意味は?

春が過ぎて、夏が来たらしい。
真っ白な衣を干すという、あの天の香具山に。

ことばの景色

山すそに白い衣が干されている。それを見て「ああ、夏が来たんだな」と気づく——季節の変わり目を、白い色ひとつで受け取った歌です。

カレンダーも天気予報もない時代、人は景色の小さな変化で季節を知りました。洗濯物の白、山の緑、風の匂い。この歌は千三百年前の「衣替えのニュース」です。

一番(天智天皇てんじてんのう)の子が、この二番の持統天皇じとうてんのう。親子の歌が並んで百人一首は始まります。

考えてみよう

答えはひとつではありません。声に出して読んでから考えると、また違って見えてきます。

豆知識——天の香具山は奈良県橿原市に実在する山です(標高約152メートル)。「大和三山」のひとつで、いまも麓から歌の景色を想像できます。歌に詠まれた場所を「歌枕うたまくら」といいます。
原文について
この記事が扱っている『小倉百人一首』は、鎌倉時代に藤原定家が選んだとされる和歌集。江戸時代に版本・かるたとして広まりました。
原本(江戸期などの版本)は、国立公文書館 デジタルアーカイブ『百人一首抄』で画像を見られます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。 表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。
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