二十一
実 語 教 ・ 第 二十一 句
ふぼには ちょうせきに こうせよ父母には朝夕に孝せよ
しくんには ちゅうやに つかえよ師君には昼夜に仕えよ
原文 父母孝朝夕 師君仕昼夜
いまのことば
父母には、朝も夕も真心をつくしなさい。
先生には、昼も夜も誠実に向き合いなさい。
きょうの暮らしでいうと
第十九句で「親は天地、先生は日月」とたとえました。この句はその続きで、では具体的にどうするのか、を言っています。
答えは、意外なほど地味です。朝夕、昼夜——つまり特別な日に大きなことをするのではなく、毎日の小さなことを続ける。朝の「おはよう」、帰ってきたときの「ただいま」、手伝い、宿題。孝行とは、日常のことだったのです。
母の日のカーネーションも素敵ですが、実語教なら、こう言うかもしれません。年に一度の花より、毎朝のあいさつを、と。
考えてみよう
- 問一毎日できる「小さな孝行」には、どんなものがあるでしょう。
- 問二「特別な日の大きなこと」と「毎日の小さなこと」、されてうれしいのはどちらですか。
- 問三今日の夕方、さっそくできることをひとつ決めてみましょう。
答えはひとつではありません。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。
豆知識——「孝」の字は、老人を子が下から支える形からできたといわれます。字の形そのものが、この句の教えを表しています。