十九
実 語 教 ・ 第 十九 句
ふぼは てんちの ごとく父母は天地の如く
しくんは じつげつの ごとし師君は日月の如し
原文 父母如天地 師君如日月
いまのことば
父と母は、天と地のように大きな存在。
先生は、太陽と月のように道を照らす存在。
きょうの暮らしでいうと
ここから実語教は新しい章に入ります。学びの話から、人との関わりの話へ。まず最初に置かれたのが、親と先生です。
天と地は、ふだん意識しません。でも、すべてはその上に成り立っています。親のありがたさも同じで、あたりまえすぎて見えにくい。太陽と月も、毎日昇るのがあたりまえになっています。
この句は「感謝しなさい」とは書いていません。ただ、たとえだけを置いています。あたりまえの中にある大きさに、自分で気づくように——そういう作りになっているのです。
考えてみよう
- 問一親にしてもらっていることで「あたりまえになっていること」を、三つ挙げられますか。
- 問二先生が「道を照らす」と感じた瞬間はありましたか。
- 問三天地や日月のように「なくなってはじめて気づくもの」は、ほかに何があるでしょう。
答えはひとつではありません。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。
豆知識——この句から実語教の後半が始まります。前半は「学び」、後半は「人との関わり」。学んだ知恵をどう人の間で使うかまでがひとつづきの教えでした。