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第十五章

童子教・第十五章 蛍の光、窓の雪

ほたるを あつめて ともしびと す螢を聚めて燈とす

原文 聚螢為燈矣

この章の本文(第81対句〜第92対句)

いまのことば

童子教 第十五章の教えは?

貧しくて灯りが買えなくても、蛍を集めて灯りにし、雪明かりで書を読んだ。
昔の学びの人たちは、そうまでして学んだ。

きょうの暮らしでいうと

卒業式の「蛍の光」の原典が、ここにあります。車胤(しゃいん)は蛍を集めて灯りにし、雪の明かりで書を読んだ人もいた——「蛍雪の功」の故事です。

この章は苦学の人物列伝です。壁に穴をあけて隣の灯りを借りた匡衡きょうこう。眠気と戦うため錐で股を刺した蘇秦そしん。機を織りながら口で書を唱えた者、畑を耕しながら腰に本を差した者。「条件が整ったら学ぼう」と言わなかった人たちの記録です。

電気も図書館もある現代は、彼らから見れば夢のような環境です。それでも「時間がない」「集中できない」と言ってしまう私たちに、この列伝は静かに問いかけてきます。

考えてみよう

答えはひとつではありません。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。

豆知識——唱歌「蛍の光」の歌詞「蛍の光、窓の雪」は、この蛍雪の故事から。原曲はスコットランド民謡ですが、歌詞の心は童子教どうじきょうが伝えてきた苦学の物語でした。
原文について
この記事が扱っている『童子教』は、実語教と対で使われた教訓書。江戸の寺子屋の定番でした。
原本(江戸期などの版本)は、国立公文書館 デジタルアーカイブ『童子教』で画像を見られます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。 表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。
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