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第十四章

童 子 教 ・ 第十四章 読むだけでは入らない

ならい よめども こころに いらざれば えい いねて うわごとを かたるが ごとし習ひ読めども意に入らざれば、酔い寝て讝を語るが如し

原文 習読不入意 如酔寝讝語

この章の本文(第75対句〜第80対句)

いまのことば

読んでも心に入っていなければ、酔って寝言を言っているのと同じ。
千巻読んでも復習しなければ、身についてはいない。

きょうの暮らしでいうと

実語教十五句「隣の財を計うるが如し」と対になる、童子教版の復習論です。たとえがさらに辛辣で、心に入らない音読は「酔っぱらいの寝言」だと言います。

口は動いている。声も出ている。でも心がそこにない——教科書を目で追いながら別のことを考えていた経験は、誰にでもあるはずです。「読む」と「学ぶ」の間には、心という関所があるのです。

「酒に酔えば心狂乱し、食過ぐれば学文に倦む。身温かなれば睡眠を増す」——飲みすぎ、食べすぎ、ぬくぬくしすぎは学びの敵、という体調管理の句まであります。満腹の午後の授業の眠さは、千年前から知られていました。

考えてみよう

答えはひとつではありません。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。

豆知識——「讝語(うわごと)」の「讝」は、言べんに閻魔の閻と書く珍しい字です。底本では活字がなく欠字になっていたほどで、字注をもとに復元しました。
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