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第十二章

童子教・第十二章 一日に一字を学べば

いちにちに いちじを まなべば さんびゃく ろくじゅう じ一日に一字を学べば、三百六十字

原文 一日学一字 三百六十字

この章の本文(第64対句〜第70対句)

いまのことば

童子教 第十二章の教えは?

一日にたった一字でも、一年つづければ三百六十字。
一字は千金に値し、一点が人生を助ける。

きょうの暮らしでいうと

童子教どうじきょうでいちばん励まされる句です。一日一字。誰にでもできる小ささです。それでも一年で三百六十字——当時の暮らしに必要な読み書きの、かなりの部分になります。

大きな目標より、小さな毎日。継続の力を、これ以上ないほど具体的な数字で見せてくれます。一日一個の英単語なら一年で三百六十五語。一日一問なら三百六十五問。計算は千年前と同じです。

「一日の師をも疎かにせざれ」——一日だけ教わった先生への礼を忘れるな、まして何年もの師には——と、この章は学びと恩をひとつながりのものとして教えます。「弟子七尺を去つて、師の影を踏むべからず」も、ここにあります。

考えてみよう

答えはひとつではありません。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。

豆知識——「師の影を踏まず」はこの章が出典です。三尺(約90センチ)下がって、と言われることが多いのですが、童子教どうじきょうでは七尺。それだけ師を重んじたということです。
原文について
この記事が扱っている『童子教』は、実語教と対で使われた教訓書。江戸の寺子屋の定番でした。
原本(江戸期などの版本)は、国立公文書館 デジタルアーカイブ『童子教』で画像を見られます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。 表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。
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