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十三

東 海 道 ・ 宮 宿

東海道は、ぜんぶ歩くのではありません。宮の宿から桑名くわなまでは海の上——「七里の渡し」と呼ばれる、東海道でただひとつの海路でした。

いまのことば

宮宿は熱田神宮あつたじんぐうの門前町で、東海道最大級の宿場。
ここから桑名くわなまでは船で渡る「七里の渡し」だった。

海の上の街道

宮宿(いまの名古屋市熱田区)は、三種の神器のひとつ草薙剣をまつる熱田神宮あつたじんぐうの門前町。旅かごの数は東海道でも最大級で、参拝客と旅人でにぎわいました。

そしてここが、東海道の特異点です。次の桑名くわな宿へは陸路ではなく、海路七里(およそ27キロ)を船で渡るのが正式ルート。木曽三川が生む広大な河口デルタを歩いて越えるのは難しかったからです。

船は潮と風しだい。順調なら数時間、荒れれば欠航——大井川の「川留め」と同じく、自然が旅の日程を握っていました。船上から見る海と伊勢の山なみは、歩き続けた旅人にとって、またとない骨休めでもあったはずです。

考えてみよう

答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。

豆知識——「七里の渡し」の跡は、宮側・桑名くわな側の両方に碑が残っています。名古屋名物のひつまぶしやきしめんも、この宿場町のにぎわいの中で育った食文化と言われます。
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