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江 戸 の 生 き も の 学 ・ 一

どの草が薬になり、どのキノコが毒なのか。命にかかわる知識を集めるところから、江戸の生きもの研究は始まりました。

いまのことば

本草学は、薬になる草木や動物・鉱物を調べる学問。
やがて「役に立つか」を超えて、生きものそのものへの興味に育っていった。

図鑑の始まり

貝原益軒の『大和本草』(1709年)は、日本の動植物をおよそ1300種以上も記した大著。寺島良安の『和漢三才図会』は、天文から動物まで絵入りで載せた百科事典です。いまの図鑑のご先祖さまが、江戸の前半に出そろいました。

最初の目的は薬でした。でも、調べるうちに人は気づきます。役に立たない草にも、名前をつけたくなる。形を写生したくなる。「知りたい」は「役に立つ」を追い越していく——博物学の誕生です。

あなたが図鑑で虫や恐竜に夢中になるとき、その楽しさは江戸の本草学者と地続きです。

考えてみよう

答えはひとつではありません。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。

豆知識——貝原益軒は健康書『養生訓』の著者でもあります(健康習慣の間でいずれ)。83歳まで生きた江戸の長寿学者で、晩年まで書き続けました。
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