第四題
塵劫記・第四題 鶴亀算
鶴と亀があわせて8匹。足の数はあわせて26本です。鶴は何羽、亀は何匹いるでしょう。(鶴の足は2本、亀の足は4本)
といてみよう
答えを見る前に、紙とえんぴつで少し考えてみてください。
ヒント
もし8匹ぜんぶが鶴だったら、足は何本になるでしょう。実際との差はどこから生まれる?
たねあかし
- ぜんぶ鶴だとすると、足は2×8=16本。
- 実際は26本なので、10本多い。
- 鶴1羽を亀1匹に取りかえるたびに、足は2本ずつ増えます。
- 10本÷2本=5。つまり亀が5匹、鶴が8−5=3羽。
- たしかめ:2×3+4×5=6+20=26本 ✓
答え 鶴3羽、亀5匹
暮らしとつながる
「もしぜんぶ〜だったら」と極端な場合をわざと仮定してみる。このずらし方が鶴亀算の心臓部で、中学で習う方程式の考え方の入口そのものです。
500円玉と100円玉があわせて何枚、合計いくら——お小遣いの計算にもそのまま使えます。仮定して、差を見て、取りかえで埋める。この3拍子は一生ものの道具です。
考えてみよう
- 問一「ぜんぶ亀だったら」から始めても解けるでしょうか。やってみましょう。
- 問二身のまわりの「2種類まざった数」問題を、ひとつ作ってみてください。
- 問三極端な場合をわざと考えると、なぜ答えに近づけるのだと思いますか。
答えのない問いもまざっています。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。
豆知識——鶴亀算の源流は、約1500年前の中国の数学書『孫子算経』にある「きじとうさぎ」の問題です。日本に伝わって、縁起のよい鶴と亀に置きかわりました。同じ問題が、国と時代をこえて動物を着替えながら旅をしています。
原文について
この記事が扱っている
『塵劫記』は、吉田光由が1627年(寛永4年)に著した和算の書。江戸時代を通じて版を重ねました。
原本(江戸期などの版本)は、
早稲田大学図書館 古典籍総合データベース『塵劫記 巻之第1-4』で画像を見られます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。
表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。