実語教・第三十九句
ゆえに まつだいの がくしゃ故に末代の学者
まず この しょを あんずべし先ず此の書を按ずべし
これ がくもんの はじめ是れ学問の始め
み おわるまで ぼうしつすること なかれ身終わるまで忘失すること勿れ
原文 故末代学者 先可按此書 是学問之始 身終勿忘失
お子さんと保護者の方へ。実語教・第三十九句を、いっしょに確かめましょう。
いまのことば
故に末代の学者の意味は?
だから、のちの世に学ぶ者は、まずこの書をよく読みなさい。
これが学問の始まりである。
生涯、忘れてはいけない。
これが学問の始まりである。
生涯、忘れてはいけない。
きょうの暮らしでいうと
最後の句で、実語教は千年後の読者に——つまり、いまこれを読んでいるあなたに——直接語りかけてきます。「末代の学者」とは、あなたのことです。
三十九句をふりかえると、実語教の教えはみっつに束ねられます。知恵こそ財産であること。学びは続けてこそであること。学んだ知恵は人のために使うこと。
「学問の始め」と実語教は自分を呼びました。終わりではなく、始まり。この三十九句は、ここから始まる長い学びの、最初の一歩として書かれています。あなたの学びも、ここから始まります。
考えてみよう
- 問一三十九句のなかで、いちばん心に残った句はどれですか。それはなぜでしょう。
- 問二実語教の教えをひとことで人に伝えるなら、何と言いますか。
- 問三「学問の始め」を終えたいま、次に学びたいことは何ですか。
答えはひとつではありません。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。
豆知識——実語教を最後まで読んだあなたは、江戸の寺子屋の子どもたちと同じ一冊を、千年の時を越えて読み終えたことになります。こころの間では、続いて『童子教』、そして福澤諭吉『学問のすゝめ』を開いていきます。
原文について
この記事が扱っている『実語教』は、平安末から鎌倉期に成立したとされる教訓書。江戸の寺子屋でもっとも広く使われた教科書のひとつです。
原本(江戸期などの版本)は、国立公文書館 デジタルアーカイブ『実語教』で画像を見られます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。 表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。
この記事が扱っている『実語教』は、平安末から鎌倉期に成立したとされる教訓書。江戸の寺子屋でもっとも広く使われた教科書のひとつです。
原本(江戸期などの版本)は、国立公文書館 デジタルアーカイブ『実語教』で画像を見られます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。 表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。
