英検の服装について、協会は「特に指定はございませんが、英文字がプリントされているものは避けてください」と公表しています。制服でも私服でも構いませんが、避けるよう案内されているものが1つだけある、ということです。あわせて、試験教室の温度は全員の要望に沿えないことがあるため、体温管理・調節のできる服装で来るよう書かれています。ここでは、公式に決まっていることと、決まっていないことを分けて整理します。
出典:公益財団法人 日本英語検定協会「受験の流れ」(2026年9月9日確認)
協会が公表している、ただ1つの「避けること」
協会の「受験の流れ」のページには、二次試験当日の持ち物と、受付から面接までの手順が示されています。そこに挙げられているのは、本人確認票(写真貼付)・二次受験票または二次受験票(写真貼付)、身分証明書、HB黒の鉛筆(シャープペンシル可)、消しゴム、上履き、腕時計です。
持ち物のリストに服装の項目はありません。ただし、よくあるご質問のページに「試験当日の服装について指定はありますか。」という設問があり、協会はこう答えています。
「特に指定はございませんが、英文字がプリントされているものは避けてください。また、試験教室の温度については全ての受験者のご要望に沿えないことがありますので、体温管理・調節のできる服装でお越しください。」
読み方は2つです。ひとつ、「これを着てくること」という指定はありません。面接だから正装で、という決まりは示されていません。ふたつ、「これは避けること」は1つだけあります。英文字がプリントされているものです。
この設問は一次試験のカテゴリに置かれていますが、「試験当日の服装」として書かれており、二次試験だけを除く記載は見当たりませんでした。英文字入りの服は避けておくのが確実です。
会場ごとの案内に記載があれば、そちらが優先されます。二次受験票や当日の掲示もご確認ください。
持ち物に「上履き」がある
服装そのものの指定はありませんが、履物については持ち物に記載があります。上履きです。
これは会場の都合によるものです。学校の校舎などが会場になる場合、土足で入れないことがあります。上履きが挙げられている以上、用意していくものと考えてください。
子ども用の上履きは、学年が上がると足に合わなくなっていることがあります。前日に一度履いてみることをおすすめします。会場までは靴で行き、上履きは袋に入れて持っていく形になります。
制服か、私服か
ここから先は、公式に決まっていないことについての、当社の考えです。協会の記載ではありません。
制服がある学校に通っているお子さまであれば、制服で行くのがいちばん迷いません。何を着るかを考えずに済み、当日の朝の手間がひとつ減ります。私服の場合も、動きやすく、着慣れたものであれば十分です。
面接だからと、ふだん着ないものを新調する必要はないと考えています。着慣れない服は、それ自体が緊張の材料になります。二次試験で問われるのは英語ですので、服装に気を取られない状態を作るほうが理にかなっています。
もうひとつ、実際的な理由があります。面接カードは、待っている間に自分で記入します。協会は「面接カード」の記入欄にHBの黒鉛筆かシャープペンシルで必要事項を記入し、「面接室に入室するまで、ご自身でお持ちください」と書いています。書き物をする場面があるということですので、袖口が広すぎるものや、手元が動かしにくいものは避けたほうが楽です。
また、受験者証ケースを首から下げることになります。首まわりに厚みのあるものを重ねていると、扱いにくくなります。こうした点は決まりではありませんが、当日の動きを想像しておくと選びやすくなります。
面接で評価されるのは何か
服装が評価されるのかどうかは、評価の観点を見れば分かります。協会は級ごとに、二次試験の解答形式の欄で観点を示しています。
| 級 | 公表されている評価の観点 |
|---|---|
| 3級 | 応答内容、発音、語い、文法 等 |
| 準2級・準2級プラス・2級 | 応答内容、発音、語い、文法、語法、情報量、積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度 など |
| 準1級 | ナレーション、応答の内容、発音、語い、文法、語法、情報量、積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度 など |
いずれの級でも、服装や身だしなみは観点として挙げられていません。挙げられているのは、答えの中身と、英語の正確さと、伝えようとする姿勢です。
準2級以上に「積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度」という記述がありますが、これは服装のことではなく、やりとりの態度を指しています。分からないときに黙って固まるより、聞き返す、言い直す、別の言い方に置き換える。そうした振る舞いが含まれると読めます。
出典:公益財団法人 日本英語検定協会「3級の試験内容・過去問」/同「2級の試験内容・過去問」/同「準1級の試験内容・過去問」(いずれも2026年9月9日確認)
待ち時間があることを見込んでおく
面接そのものは、3級で約5分、準2級で約6分、準2級プラスと2級で約7分、準1級で約8分です。ところが、会場にいる時間はこれよりずっと長くなります。
協会が示している手順は、総合案内で受付をし、受験者控室に入り、係員の指示で面接待機席へ移動し、面接室に入る、というものです。この間に待ち時間が入ります。順番によって、待つ長さは変わります。
ここが、服装を決めるうえで実際に効いてくるところです。暑すぎたり寒すぎたりする服だと、待っている間がつらくなります。二次試験は11月と2月・3月に実施されますので、会場の空調が読めません。脱ぎ着できるものを一枚持っていくと、どちらに転んでも困りません。
集合時間についても、あらかじめ知っておくと準備しやすくなります。協会の試験時間のページには、級ごとのおおまかな時間帯として、午前が1級・準1級・準2級・3級、午後が1級・2級・準2級プラス・3級と示されています。そして「1級、3級の二次試験は午前になる場合もあります。時間については二次受験票にて指定します」という注記が添えられています。
つまり、級が分かっていても、午前か午後かは受験票を見るまで確定しません。とくに3級は午前と午後の両方に名前が挙がっています。朝いちばんなのか、昼を挟むのかで、服装も持ち物も変わります。受験票が届いてから決めるほうが確実です。
出典:公益財団法人 日本英語検定協会「試験時間」(2026年9月9日確認)
身だしなみについて、確認できなかったこと
髪型、アクセサリー、化粧などについての記載は、協会の公表資料からは確認できませんでした。禁止されているとも、認められているとも書かれていません。公表されているのは、英文字のプリントを避けることと、体温を調節できる服装で来ることの2点だけです。
ひとつだけ、明確に決まっていることがあります。携帯電話です。協会は「携帯電話などの使用は一切禁止ですので、電源を切り、受験者証ケースに入れて首からさげてください」とし、違反した場合は失格になると明記しています。腕時計が持ち物に挙げられているのは、携帯を時計として使えないためです。
身につけるもので唯一はっきり指示があるのが、この受験者証ケースを首から下げる、という点だ、と読めます。
服装より先に、確かめておきたいこと
当日の準備で、服装よりも確認の優先度が高いものがあります。身分証明書です。
2026年度第1回検定より、1級から3級の受験者は試験当日に、協会が定める顔写真付き身分証明書の原本提示が必須になりました。学生証、生徒手帳、運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、社員証、在留カード、特別永住者証明書、障害者手帳が挙げられており、いずれも原本で、有効期限内のものに限られます。
コピーでは足りません。小学生や中学生の場合、顔写真付きのものを持っていないことがあります。二次試験までに何を持っていくかを、必ず確かめておいてください。
また、面接カードはHBの黒鉛筆かシャープペンシルで記入し、面接室に入室するまで自分で持つ、と示されています。筆記具も忘れずにお持ちください。
出典:公益財団法人 日本英語検定協会「よくある質問(試験について)」(2026年9月9日確認)/同「試験日程」(2026年度第2回の二次試験は11月8日・11月15日。2026年9月9日確認)
士心塾では
士心塾では、服装について特に指定をしていません。制服でも私服でも、着慣れたもので構わないとお伝えしています。ただし1点だけ、英文字がプリントされた服は避けるようお伝えしています。協会が避けるよう公表している唯一のものだからです。
そのぶん、前日までに確かめてもらうことを3つ決めています。会場の住所、集合時間、そして持ち物です。会場は一次試験と違うことがあります。集合時間は級だけでは決まらず、二次受験票で指定されます。持ち物のうち身分証明書は、当日になって用意できるものではありません。
この3つが済んでいれば、当日は英語のことだけを考えられます。上履きと、脱ぎ着できる一枚。これだけ足しておけば、待ち時間も落ち着いて過ごせます。
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