一次試験免除を使って二次試験だけを受けるとき、当日の実務は通常受験と3か所で違います。届くものが「二次受験票」だけになること、その受験票に自分で写真を貼ること、そして一次試験から二次試験までの間が数か月あくことです。制度の条件そのものは別の記事にまとめています。ここでは、二次だけを受ける人の当日までの実務に絞ります。
出典:公益財団法人 日本英語検定協会「個人でのお申し込みについて」(2026年9月9日確認)
二次試験だけを受けられるのは、どういう人か
まず、対象を確認します。協会の公表によれば、1級から3級の一次試験に合格し、二次試験を棄権(欠席)するか不合格となった方が、次回以降の申込時に一次試験免除申請をすれば、二次試験から受けることができます。
4級と5級は対象外です。協会は4級・5級の級認定を一次試験の合否のみで判定すると公表しており、そもそも二次試験がありません。
また、一次試験に合格したその回で二次試験にも合格した人は対象になりません。「二次を受けなかった」か「二次で落ちた」かのどちらかが条件です。
届くものが「二次受験票のみ」になる
ここが、通常受験といちばん違うところです。協会は一次試験の結果として届くものを、立場ごとに分けて公表しています。
| 立場 | 届くもの |
|---|---|
| 1級から3級の一次試験合格者 | 「一次試験 個人成績表」と「二次受験票」 |
| 1級から3級の不合格者 | 「一次試験 個人成績表」のみ |
| 1級から3級の一次試験免除者 | 「二次受験票」のみ |
免除で申し込んだ人には、成績表が来ません。届く封筒が薄いので、「何か足りないのでは」と不安になる方がいらっしゃいます。これは公表されているとおりの扱いです。
到着時期は、通常受験と同じく二次試験の1週間前までと公表されています。試験日の1週間前になっても届かない場合は、協会の受験票・合否通知のお届けのページで確認する案内が出ています。
写真を貼るのは、自分の役目になる
二次試験の持ち物は、一次試験をどこで受けたかによって分かれます。ここに、免除者特有の注意があります。
一次試験を本会場で受けた方——本人確認票(写真貼付)と二次受験票。一次試験を準会場で受けた方(一次試験免除者を含む)——二次受験票(写真貼付)。共通して、身分証明書、HBの黒鉛筆(シャープペンシル可)、消しゴム、上履き、腕時計(携帯電話での代用は不可)です。
免除者は、この分類で「準会場で受けた方」と同じ扱いになります。つまり、二次受験票に自分で写真を貼る必要があります。通常受験の本会場組は、一次試験のときに本人確認票へ写真を貼って会場で協会印を押してもらっていますが、免除者はその機会がありません。
写真の規格も公表されています。縦3cm×横2.4cm、最近6ヵ月以内に撮影し本人と確認ができるもので、上半身正面単身。証明写真・スナップ写真・写真専用紙に印刷されたものは可、プリクラ・カラーコピー・普通紙に印刷されたものは不可です。
出典:同「よくあるご質問(受験者向け)」(2026年9月9日確認)
身分証明書は、前回と同じでよいとは限らない
免除を使うと、前回の一次試験から数か月が経っています。ここで確認が要るのが身分証明書です。
協会は、2026年度第1回検定より、1級から3級の受験者は試験当日に有効期限内の「協会が定める顔写真付き身分証明書」の原本提示が必須と公表しています。対象は学生証、生徒手帳、運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、社員証、在留カード、特別永住者証明書、障害者手帳です。
数か月あくと、学年が変わって学生証が更新されていることがあります。有効期限が切れていることもあります。前回使ったものが、そのまま使えるとは限りません。免除で受ける場合は、ここを改めて確認する必要があります。
申請のしかたは、一次をどこで受けたかで分かれる
申請の方法は公表されています。一次試験本会場受験の方(個人申込、団体一次試験本会場申込)は、申込受付の際に「一次試験免除申請欄」に一次試験に合格した時の検定回と個人番号を記入または入力します。
一次試験準会場受験の方(団体一次試験準会場申込)は、一次試験の解答用紙のA面「志願票」の一次試験免除申請欄に、一次試験に合格した時の個人番号を記入します。この場合、お申し込み時の一次試験免除申請は不要と公表されています。
どちらの場合も、「通常と同じ検定料のお支払いが必要です」と明記されています。二次試験だけでも、料金は割引されません。
申込方法・受験地・試験会場を問わず、有効期間内であれば本会場申込・準会場申込のどちらからでも申請できるとも公表されています。前回と違うルートに変えても、免除は使えます。
出典:同「一次試験免除について」(2026年9月9日確認)
英検S-CBT・S-Interviewで取った免除資格
免除資格は、従来型の英検以外で取ることもできます。協会はこう公表しています。「英検S-CBTで一次試験免除資格を取得した場合は、受験した試験のウェブ合否公開時刻時点で申込受付中の試験から、一次試験免除資格を使用して申込可能となります。」
逆方向についても案内があります。従来型の英検で取った一次試験免除資格を英検S-CBTで使う場合、資格は二次試験のウェブ合否公開日の11時以降に発生すると公表されています。それ以前には、S-CBTの申し込みの際に免除申請をすることはできません。
二次試験を欠席した場合についても、欠席した時点では資格が発生しないと明記されています。資格が発生するのは、あくまで合否がウェブで公開された時点です。
間があくぶん、準備の中身が変わる
ここからは当社の考えです。二次だけを受ける人の準備は、通常受験と同じにはなりません。
理由は単純で、一次試験から数か月あくからです。2026年度でいえば、第2回の一次試験は9月下旬から10月上旬、第3回の二次試験は2月28日と3月7日。免除を使って受け直す場合、その間は5か月ほどになります。
この間に落ちるのは、英語の力そのものより英語を口に出す頻度です。読む・聞く・書くは学校の授業でも続きますが、まとまった英語を声に出す機会は、意識的に作らないとゼロになります。
ですから、免除で受ける人の準備は「面接対策」より前に「口を戻す」ところから始まります。音読を毎日1本。級ごとの分量は公表されていて、3級は30語程度、準2級は50語程度、準2級プラスは55語程度、2級は60語程度。1日3分で足ります。これを試験の2か月前から続けるだけで、当日の入りがまったく変わります。
出典:同「3級の試験内容・過去問」/同「準2級の試験内容・過去問」(いずれも2026年9月9日確認)
当日の流れは、通常受験とまったく同じ
会場に着いてからは、免除者かどうかで扱いは変わりません。公表されている流れは同じです。
総合案内で受付を行う。携帯電話などは電源を切り、受験者証ケースに入れて首から下げる(会場内で使用した場合は、理由にかかわらず失格になります)。面接カードの受験者記入欄をHBの黒鉛筆かシャープペンシルで記入し、入室まで自分で持つ。係員の指示で受験者控室から面接待機席に移動する。控室には戻れないので、荷物はすべて持って移動する。面接室が自分の受験する級と一致しているかを、入り口の掲示で確認する。
終わる時刻の目安も公表されています。協会は「終了予定時間は、受付を通った時間より60分前後を目安にしてください」と書いています。面接そのものは5分から8分ですが、受付から退場までは1時間ほどを見ておくことになります。
結果は、二次試験後約3週間以内に到着します。合格者には「二次試験 個人成績表」と合格証書が、不合格者には「二次試験 個人成績表」のみが届きます。
士心塾の方法
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