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第七題

塵劫記・第七題 無量大数むりょうたいすう——数の名前の果て

一、十、百、千、万……数の名前は、どこまで続いているのでしょう。万の上は億。億の上は兆。では、そのずっと先、いちばん大きな数の名前は?

といてみよう

答えを見る前に、紙とえんぴつで少し考えてみてください。

ヒント万から先は、4桁ごとに新しい名前がつきます。億=108、兆=1012、その次は京(けい)……。

たねあかし

  1. 万(104)→億(108)→兆(1012)→京(けい・1016)→垓(がい・1020
  2. その先は——𥝱(じょ)・穣(じょう)・溝(こう)・澗(かん)・正(せい)・載(さい)・極(ごく)
  3. さらに仏教の経典から来た名前が続きます——恒河沙(ごうがしゃ・ガンジス川の砂の数)・阿僧祇(あそうぎ)・那由他(なゆた)・不可思議(ふかしぎ)
  4. そして最後が——
答え 無量大数(むりょうたいすう)=10の68乗

暮らしとつながる

1のあとに0が68個。宇宙にある星の数(推定でおよそ1022個)よりはるかに大きな数に、日本語はちゃんと名前を用意しています。

この数の名前の一覧を広めたのが塵劫記じんこうきでした。「不可思議ふかしぎ」「無量」——ふだん使っている言葉が、実は巨大な数の名前だったと知ると、言葉の風景が少し変わります。数えきれないものに、それでも名前をつけようとした先人の心が、この表には残っています。

考えてみよう

答えのない問いもまざっています。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。

豆知識——小さいほうにも名前があります。分(ぶ)・厘(りん)・毛(もう)と下がっていき、いちばん小さいのは「涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)」=10のマイナス24乗。大きい果ても小さい果ても、名前の終点は仏教の言葉です。
原文について
この記事が扱っている『塵劫記』は、吉田光由が1627年(寛永4年)に著した和算の書。江戸時代を通じて版を重ねました。
原本(江戸期などの版本)は、早稲田大学図書館 古典籍総合データベース『塵劫記 巻之第1-4』で画像を見られます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。 表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。
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