できます。ただし条件が3つあり、外すと失格になります。協会はこれを「重願受験」と呼んでいます。本会場と準会場の組み合わせであること、そして二次試験の日程が重ならないこと。この2つが要です。
3つの条件
協会は、次の①②③をすべて満たす場合に限り、同一人物が同一検定回に同一級を2回受験できる、としています。
| 条件 | 中身 |
|---|---|
| ① | 日本国内での申し込み・受験であること |
| ② | 本会場申込と準会場申込(一次試験A〜E日程)の組み合わせであること |
| ③ | 2〜3級の受験者は、二次試験日程がA日程とB日程に分かれる組み合わせであること |
②が守れないとどうなるか。協会の書き方は厳しいです。「一次試験が『本会場と本会場』または一次試験日程が別であっても『準会場と準会場』の組み合わせの場合は失格となります。その場合のキャンセル、返金対応はいたしかねます」。
つまり「同じ塾で2回」「本会場を2回」は不可です。片方は本会場、片方は準会場——これが唯一の形です。
出典:日本英語検定協会「重願受験について」(いずれも2026年9月7日確認)
二次試験の日程は、自分では選べない
③がややこしいのは、二次試験のA日程・B日程を受験者が選べないからです。申込の種類と年齢で、自動的に決まります。
| 申込のしかた | 二次試験の日程 |
|---|---|
| 個人申込・20歳以下(2005年4月2日以降生まれ) | B日程 |
| 個人申込・21歳以上(2005年4月1日以前生まれ) | A日程 |
| 団体申込:小学校・中学校・高等学校・大学・短大・専修学校・各種学校・官公庁公営企業体など | A日程 |
| 団体申込:塾・予備校 | B日程 |
| 海外など一部特別会場/障がい等による受験上の配慮 | A日程(1〜3級共通) |
中学生・高校生はほぼ全員が20歳以下なので、個人で申し込めば二次はB日程です。したがって重願を組むなら、もう片方はA日程になる準会場——つまり学校の準会場と組み合わせることになります。塾の準会場はB日程なので、個人申込のB日程と重なります。
協会が挙げている成立するパターンは4つです。
- 個人(21歳以上)本会場〔A日程〕 + 塾の準会場〔B日程〕
- 個人(20歳以下)本会場〔B日程〕 + 学校の準会場〔A日程〕
- 学校の団体本会場〔A日程〕 + 塾の準会場〔B日程〕
- 塾の団体本会場〔B日程〕 + 学校の準会場〔A日程〕
中高生に現実的なのは2つめです。
出典:日本英語検定協会「重願受験について」(いずれも2026年9月7日確認)
日程が重なると、片方を捨てることになる
協会の注意事項は、読んでおく値打ちがあります。
- 二次試験日程の変更はしない
- 日程が重複した場合、原則として片方の受験権利を放棄することになる
- その場合のキャンセル・返金は行わない
- 同一日程でも会場や集合時間の調整はしない
- 同一日程・同一集合時間での二次試験は1回のみ受験可能
さらに「団体申込のA日程、B日程区分は、学校行事等の諸事情により団体からの申請等に基づき変更される場合があります」とも書かれています。学校の準会場と組むときは、申し込む前に学校の先生に二次日程を確認する——これを飛ばすと、検定料が丸ごと消えます。
出典:日本英語検定協会「重願受験について」(いずれも2026年9月7日確認)
そもそも、2回受ける値打ちはあるか
受験料は2回ぶんかかります。2026年度なら、本会場の3級が6,800円、準会場の3級が4,900円。準2級は本会場8,400円・準会場6,000円です。2回で1万円を超えます。
士心塾の考え方は、はっきりしています。2回受けるより、1回に集中したほうが受かります。受験日を1つに決めるから、そこに向かって熱が上がるのであって、「だめならもう1回ある」と思った瞬間に、その熱は半分になります。
重願が生きるのは、期限が決まっている場合だけです。高校3年生が大学入試の出願までに2級のスコアが要る、中学3年生が高校入試の加点に間に合わせたい——そういう「この回で決めなければ後がない」ときに、同じ回に2度の機会を作るのが本来の使い方です。
逆に言えば、時間に余裕があるなら、次の回に回したほうが安く、力もつきます。2026年度の第2回一次は10月4日、第3回一次は2027年1月24日。間は約3か月半です。この3か月半をどう使うかのほうが、重願を組むかどうかより、はるかに大きな差になります。
出典:日本英語検定協会「3. 個人でのお申し込みを検討している方(受付期間・試験日程・検定料)」/日本英語検定協会「2. 近隣の一般受験者受け入れ団体でのお申し込みを検討している方」(いずれも2026年9月7日確認)
| 回 | 個人の申込期間 | 一次試験(本会場) | 一次 合否公開 | 二次試験 | 二次 合否公開 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1回 | 3月23日〜5月7日 | 5月31日 | 6月22日 | A 7月5日/B 7月12日 | 7月14日/7月21日 |
| 第2回 | 6月30日〜9月7日 | 10月4日 | 10月26日 | A 11月8日/B 11月15日 | 11月17日/11月24日 |
| 第3回 | 10月30日〜12月14日 | 2027年1月24日 | 2月15日 | A 2月28日/B 3月7日 | 3月9日/3月16日 |
出典:日本英語検定協会「3. 個人でのお申し込みを検討している方(受付期間・試験日程・検定料)」(いずれも2026年9月7日確認)
「同じ級を2回」と「違う級を同じ日に」は別の話
言葉が似ているので混ざります。整理するとこうです。
| 呼び方 | 中身 |
|---|---|
| 重願受験 | 同じ検定回に、同じ級を2回受ける。本会場と準会場の組み合わせが必須。二次日程が分かれる必要がある |
| ダブル受験 | 同じ日に、隣り合う2つの級を受ける。5級と4級、3級と準2級のように組む。午前と午後で級が分かれているので成立する |
ダブル受験のほうは、士心塾でもよく使います。英検が未経験の中学2年生が、3ヶ月・4ヶ月で5級と4級に同時合格した例があります。5級と4級は一次試験だけで面接がないので、一度に取ってしまったほうが、次の3級に早く進めます。
試験時間を見ると、なぜ同じ日に2つ受けられるのかが分かります。5級は午前(着席9:55・終了11:25)、4級は午後(着席13:45・終了15:35)。3級は午前(着席9:45・終了12:00)、準2級は午後(着席13:30・終了16:00)。級ごとに午前と午後が割り振られているからです。
ダブル受験のときは、受験票に貼る写真が2枚要ります。また、まれに2つの級で別々の会場になることがあります。そのときだけは会場を調整してもらえるので、英検サービスセンターに連絡してください。
出典:日本英語検定協会「試験時間」/日本英語検定協会「よくあるご質問(個人申込の受験者の方)」(いずれも2026年9月7日確認)
士心塾の方法——受験日を先に決める
勉強してから受けるのではありません。先に受験日を決めます。日付が決まると、子どもは自分から机に向かいます。次の受験が半年後だと熱は続かないので、間隔を空けません。受かったら、すぐ次を決める。落ちても、すぐ次を決める。1対1で週240分(120分×2回、または240分×1回)、曜日と時間を固定して、次の受験日から逆算して進めます。
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