英検2級の二次試験は、60語程度のパッセージの音読が1問と、質問が4問。時間は約7分で、面接委員は1人です。準2級までといちばん違うのは、イラストが「3コマの展開を説明する」形になること。そして、質問2つが「意見を述べる」ものになることです。以下は協会が公表している内容だけを整理し、書かれていないことは「書かれていない」と申し添えます。
出典:公益財団法人 日本英語検定協会「2級の試験内容・過去問」(2026年9月9日確認)
2級の二次試験で問われること
協会が公開している2級の二次試験の表は、次のとおりです。測定する技能はスピーキングひとつ、解答形式は「個人面接、面接委員1人」です。
| 課題 | 問題数 |
|---|---|
| 音読(60語程度のパッセージを読む) | 1問 |
| パッセージについての質問 | 1問 |
| 3コマのイラストの展開を説明する | 1問 |
| カードのトピックに関連した内容について、自分の意見などを述べる | 1問 |
| 日常生活の一般的な事柄に関する自分の意見などを述べる | 1問 |
音読が1つと、質問が4つ。試験時間は「英語での面接約7分」です。準2級は質問が5問で約6分でしたから、問題の数は減って、時間は延びます。一問あたりに求められる分量が増えるということです。
音読は「60語程度のパッセージ」
公式の表の記述は「60語程度のパッセージを読む」。3級の30語程度、準2級の50語程度から、さらに長くなります。
60語になると、一息では読み切れません。どこで区切るかを自分で決めることになります。区切る位置は意味のまとまりの切れ目で、そこを外すと聞き手に伝わりにくくなります。読む前に目で追って、切れ目に見当をつけてから声を出す。この手順は、長くなるほど効いてきます。
評価の観点には発音が含まれますが、どの音をどう読めば何点、という基準は公表されていません。公表されているのは、応答内容・発音・語彙・文法・語法・情報量・意欲や態度という観点の枠組みまでです。
パッセージについての質問は1問
音読のあと、いま読んだパッセージについて聞かれます。公式の表の記述は「音読したパッセージの内容についての質問に答える」で、1問です。
この1問は、4つの質問のなかで唯一、答えの材料が目の前にあるものです。手元のカードを見れば、答えの元になる文が載っています。ですから、ここで落とすとすれば、内容が読み取れなかったからではなく、質問の英語が聞き取れなかったからという場合が多くなります。
答えるときは、問われた形に合わせて文を組み直します。カードの文をそのまま読み上げると、主語や時制が問いと合わないことがあります。
イラストは「3コマの展開を説明する」
ここが2級のいちばん大きな変わり目です。公式の表の記述は「3コマのイラストの展開を説明する」。
準2級までは、1枚の絵を見て、人物の行動や状況を答える形でした。2級では、3つの場面がつながった話を、自分で語り直すことになります。1文で終わりではありません。
必要になるのは、話の順序を表す言い方です。まず何があって、次にどうなって、その結果どうなったか。時間の流れをつなぐ言い方が要ります。それから、場面が変わったことを示す言い方です。
3コマを説明するとき、絵に描かれていることを1コマずつ律儀に描写していくと、話としてつながりません。コマとコマの間で何が起きたのかを補って言うところに、この課題の性質があります。準備としては、3コマの練習を数多くこなすより、つなぎの言い方を数種類、確実に持っておくほうが安定します。
もうひとつ、途中で止まってしまったときの扱いです。3コマの説明は分量があるので、言葉に詰まる場面が出やすくなります。そこで黙ってしまうと、話が最後まで届きません。評価の観点に「情報量」と「意欲や態度」が入っている以上、詰まっても言い直して先へ進むほうが、止まって考え込むより理にかなっています。言い換えられる範囲で言い換えて、話を終わらせる。ここは練習で身につけられます。
なお、面接室に入ってから出るまでの流れは、協会が「バーチャル二次試験」として、音声つきのアニメーションで公開しています。2級のページもありますので、3コマのカードがどのように渡され、どのタイミングで説明を求められるのかは、文章で読むより一度見ておくほうが早いはずです。
出典:公益財団法人 日本英語検定協会「英検バーチャル二次試験」(2026年9月9日確認)
質問2つは「意見を述べる」ものになる
残りの2問は、公式の表ではこう書かれています。ひとつは「ある事象・意見について自分の意見などを述べる(カードのトピックに関連した内容)」、もうひとつは「日常生活の一般的な事柄に関する自分の意見などを述べる」。
準2級では「カードのトピックに関連した内容についての質問に答える」「日常生活の身近な事柄についての質問に答える」でした。2級では、どちらも「自分の意見などを述べる」という書き方になります。そして、日常のことも「身近な事柄」から「一般的な事柄」に変わります。
つまり、自分の周りで起きていることを答える段階から、世の中のことについて自分の考えを言う段階に移ります。
ここには決まった正解がありません。評価されるのは意見の正しさではなく、応答内容・語彙・文法・語法・情報量です。ですから、立場をはっきりさせて、理由を添える。この形ができていれば内容としては成立します。賛成でも反対でも構いません。迷って何も言わないことのほうが、評価の観点からは不利になります。
評価の観点には「意欲や態度」が入っている
2級の解答形式の欄には、評価の観点として次のように書かれています。「応答内容、発音、語彙、文法、語法、情報量、積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度などの観点で評価」。準2級・準2級プラスと同じ並びです。
ここに「情報量」と「意欲や態度」が入っていることは、準備の方向を決めます。短く正確に言うだけでは足りず、伝えようとする姿勢そのものが見られる、と公式に書かれているからです。
分からないときに黙って固まるより、聞き返す、言い直す、別の言い方に置き換える。そうした振る舞いは観点に含まれています。
スコアについては、協会が英検CSEスコアという指標を公表しており、2級のスピーキングの満点は650点とされています。ただし二次試験の合格基準スコアが何点かについては、協会のページ上で表が画像として掲載されており、本記事の作成時点でテキストとして数値を確認できませんでした。推測で数字を書くことはいたしませんので、点数の基準は協会のページを直接ご確認ください。
出典:公益財団法人 日本英語検定協会「英検CSEスコアと合格基準スコアについて」(2026年9月9日確認)/同「準2級の試験内容・過去問」(2026年9月9日確認)
準1級はどう変わるか
ひとつ上を見ておくと、2級の位置づけがはっきりします。準1級の二次試験は、公式の表では次のようになっています。
| 準1級で問われること | 内容 |
|---|---|
| ナレーション | 4コマのイラストの展開を説明する(2分間) |
| No.1 | イラストに関連した質問に答える |
| No.2〜No.3 | カードのトピックに関連した内容についての質問に答える |
| No.4 | カードのトピックにやや関連した、社会性のある内容についての質問に答える |
試験時間は約8分です。イラストは3コマから4コマになり、2分間という持ち時間が明記された「ナレーション」という課題名になります。そして最後の1問は「社会性のある内容」と書かれます。音読はありません。
2級の「3コマの展開を説明する」は、この準1級のナレーションにつながる課題だと分かります。
出典:公益財団法人 日本英語検定協会「準1級の試験内容・過去問」(2026年9月9日確認)/同「試験日程」(2026年度第2回の二次試験は11月8日・11月15日。2026年9月9日確認)
士心塾では
士心塾では、2級の面接の準備を2つに分けています。3コマを語る練習と、意見を言い切る練習です。この2つは性質が違うので、混ぜません。
3コマは、絵をたくさん見ることより、つなぎの言い方を数種類に絞って確実にすることを重視します。意見のほうは、立場を先に言い、理由を一文足すという形を、話題が変わっても同じように使えるところまで繰り返します。
授業では、生徒が声に出したものを録音して残し、前の週と聞き比べられるようにしています。60語の音読でどこが詰まるか、3コマのどこで話が途切れるかは、本人が聞き直せば分かります。分かれば、そこだけを繰り返せば済みます。
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