英検の面接で、音読の前に黙読する時間が与えられるかどうか、それが何秒かについては、協会が公表している資料からは確認できませんでした。公式のサンプル問題カードに時間の指示が書かれているのは、イラストの課題のほうです。準2級プラスと2級では「20秒の準備」、準1級では「準備1分・語り2分」。音読については、いずれの級のサンプルにも時間の記載がありませんでした。ここでは、確認できたことと、できなかったことを分けて整理します。
出典:公益財団法人 日本英語検定協会「3級の試験内容・過去問」(2026年9月9日確認)
公表されているのは「語数」だけ
協会の試験内容のページで、音読の課題について書かれているのは、パッセージの語数です。
| 級 | 音読の課題 |
|---|---|
| 3級 | 30語程度のパッセージを読む |
| 準2級 | 50語程度のパッセージを読む |
| 準2級プラス | 55語程度のパッセージを読む |
| 2級 | 60語程度のパッセージを読む |
| 準1級 | 音読の課題は無い |
いずれも問題数は1問です。読む速さ、黙読の時間、制限時間についての記載は、どの級にもありませんでした。
公表されているのは、面接全体の時間です。3級が約5分、準2級が約6分、準2級プラスと2級が約7分、準1級が約8分。この中に音読と質問のすべてが入りますが、音読に何分と割り当てられているわけではありません。
時間の指示があるのは、イラストのほう
協会が「バーチャル二次試験」で公開しているサンプルの問題カードを級ごとに見ると、時間の指示が書かれている箇所がありました。ただし、それは音読ではなくイラストの課題です。
| 級 | サンプルに書かれていた時間の指示 |
|---|---|
| 3級・準2級 | 記載なし |
| 準2級プラス・2級 | イラストの前に「20秒の準備」 |
| 準1級 | ナレーションの前に「準備1分」、語りに「2分」 |
つまり、時間を区切って管理されるのはイラストの課題であり、音読については同じ形の指示が見当たりません。この記事では、そこから先を推測で書くことはいたしません。当日の実際の進み方については、協会が公開している音声つきのアニメーションでご確認ください。
出典:公益財団法人 日本英語検定協会「英検バーチャル二次試験」(級ごとのページにサンプルの問題カードがあります。2026年9月9日確認)
「速く読む」ことに根拠は無い
読む速さについて指定が無い、ということから言えることがあります。速く読んだから有利になるという根拠は、公表資料の中には見当たりません。
評価の観点は、3級から準1級まで「応答内容、発音、語い、文法、語法、情報量、積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度などの観点で評価」と同じ言葉で書かれています(準1級のみ先頭に「ナレーション」が加わります)。速さは挙げられていません。
むしろ、速く読もうとすると詰まりやすくなります。詰まって読み直せば、そのぶん時間がかかります。最後まで止まらずに読み切ることのほうが、結果として整います。
お子さまが「早く読まないと」と思い込んでいる場合は、その必要が無いことを先に伝えてあげてください。それだけで、当日の読み方が落ち着くことがあります。
読む前に、目で追う時間をどう使うか
黙読の時間が与えられるかどうかは確認できませんでしたが、パッセージを渡されてから読み始めるまでには、少なくとも目を通す機会があります。ここから先は当社の考えです。
その短い時間で見ておきたいのは、2つだけです。ひとつは、意味のまとまりの切れ目。もうひとつは、内容のあらましです。
切れ目を見ておくと、どこで息継ぎをするかが決まります。50語を超えると一息では読めませんので、ここは効いてきます。区切る位置は、主語のかたまりの後、動詞のかたまりの後、前置詞のかたまりの前。意味の途中で切ると、読み手が内容を分かっていないように聞こえます。
内容のあらましを見ておくと、音読の直後に来る質問が楽になります。どの級でも、音読のあとには「音読したパッセージの内容についての質問」が1問あります。読みながら内容を追えていれば、この1問は手元のカードを見て答えられます。
読み間違えたときにどうするか
読み間違えたときの扱いについて、協会が明記した記述は確認できませんでした。以下は当社の考えです。
手がかりになるのは、準2級以上の観点に「積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度」が挙げられていることです。間違いに気づいたら、そのまま進むより短く言い直すほうが、この観点には沿っていると読めます。
避けたいのは、最初から読み直してしまうことです。時間が余分にかかるうえ、同じところでもう一度詰まることがあります。間違えた語だけを言い直して、そのまま先へ進む。この形を決めておくと、当日その場で迷わずに済みます。
読めない語に出会ったときも同じです。止まってしまうより、読める形で音にして先へ進むほうが、全体としては整います。パッセージは30語から60語ですから、1語で止まると残り全部が止まります。
時間を気にするより、確かめておきたいこと
黙読の時間が何秒あるかを気にするより、当日までに確かめておいたほうがよいことがあります。持ち物です。
協会が挙げている二次試験の持ち物は、本人確認票(写真貼付)・二次受験票または二次受験票(写真貼付)、身分証明書、HB黒の鉛筆(シャープペンシル可)、消しゴム、上履き、腕時計です。携帯電話は使用が一切禁止で、電源を切って受験者証ケースに入れ、首から下げるとされています。違反した場合は失格になると明記されています。
そして2026年度第1回検定より、1級から3級の受験者は試験当日に、協会が定める顔写真付き身分証明書の原本提示が必須になりました。コピーでは足りません。小学生や中学生の場合、顔写真付きのものを持っていないことがありますので、二次試験までに確かめておいてください。
音読の練習は前日でもできますが、身分証明書は当日には用意できません。優先順位としては、こちらが先になります。
出典:公益財団法人 日本英語検定協会「受験の流れ」/同「よくある質問(試験について)」(いずれも2026年9月9日確認)
級が上がると、読む量はこう増える
語数を文の数に置き換えておくと、準備の見当がつきます。以下は一般的な英文の長さから見た目安で、協会が示したものではありません。
| 級と語数 | およその文の数 |
|---|---|
| 3級(30語程度) | 2〜3文 |
| 準2級(50語程度) | 4〜5文 |
| 準2級プラス(55語程度) | 4〜5文 |
| 2級(60語程度) | 5〜6文 |
3級と2級の差は2〜3文ぶんです。1文ずつ確実に読めるようにしておけば、級が上がってもやり方は変わりません。長さが増えても、やることは増えないということです。
そして準1級では音読そのものが無くなり、4コマのナレーション(準備1分・語り2分)に置き換わります。2級までに、まとまった量を止まらずに声に出す土台ができていると、この段階に入りやすくなります。
出典:公益財団法人 日本英語検定協会「準2級の試験内容・過去問」/同「2級の試験内容・過去問」/同「準1級の試験内容・過去問」(いずれも2026年9月9日確認)
2026年度の二次試験はいつか
第2回検定の二次試験は、2026年11月8日(日)と11月15日(日)です。第3回検定は、申込期間が10月30日(金)から12月14日(月)、一次試験が1月15日(金)から1月24日(日)、二次試験が2月28日(日)と3月7日(日)と公表されています。
日程は年度ごとに変わります。ここに挙げた日付は2026年9月9日時点で協会が公表しているものですので、必ず協会のページでご確認ください。
出典:公益財団法人 日本英語検定協会「試験日程」(2026年9月9日確認)
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